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Linux & Mac & Bashコマンド辞典

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&&(AND) / ||(OR) / !(NOT) / ;(順次実行) / &(バックグラウンド)

対応: 全Linux
macOS(2001 Cheetah)
Bash 1.0(1989)

;』(セミコロン)、『&&』(AND)、『||』(OR)、『!』(NOT)はコマンドを連結するための演算子です。コマンドの実行順序や条件分岐をワンライナーで表現できます。終了ステータス(0=成功、非0=失敗)に基づいて動作が決まります。

構文

セミコロン(『;』)は前のコマンドの成否に関わらず次のコマンドを実行します。

コマンド1 ; コマンド2

&&』はコマンド1が成功(終了ステータス0)したときだけコマンド2を実行します。

コマンド1 && コマンド2

||』はコマンド1が失敗(終了ステータス非0)したときにコマンド2を実行します。

コマンド1 || コマンド2

!』はコマンドの終了ステータスを反転させます(0→1、非0→0)。

! コマンド

&』(シングルアンパサンド)はコマンドをバックグラウンドで実行します。『&&』とは全く別の意味です。

コマンド &

演算子一覧

演算子名前概要
cmd1 ; cmd2セミコロン(順次実行)cmd1 の成否に関わらず cmd2 を実行します。
cmd1 && cmd2ANDcmd1 が成功(終了ステータス0)したときだけ cmd2 を実行します。
cmd1 || cmd2ORcmd1 が失敗(終了ステータス非0)したときに cmd2 を実行します。
! cmdNOTcmd の終了ステータスを反転させます(0→1、非0→0)。
cmd &バックグラウンド実行cmd をバックグラウンドプロセスとして起動します。『&&』とは別物です。

サンプルコード

セミコロン(『;』)を使うと、前のコマンドの成否に関わらず次のコマンドを実行します。捜査記録のバックアップとログ記録を続けて実行する例です。

cp kogami_report.txt kogami_report.bak ; echo "バックアップ完了"
バックアップ完了

&&』を使うと、前が成功したときだけ次を実行します。ディレクトリ作成に成功した場合だけ移動します。

mkdir /tmp/case_files && cd /tmp/case_files
mkdir /tmp/case_files && cd /tmp/case_files
mkdir: /tmp/case_files: File exists

ディレクトリ作成→移動→ファイル生成を一気に行う例です。いずれかが失敗した時点で止まります。

mkdir /tmp/investigation && cd /tmp/investigation && touch crime_coefficient.sh

||』を使うと、前が失敗したときにフォールバック処理を実行します。ログファイルが存在しなければ作成します。

cat case_report.log || echo "ログファイルが見つかりません。新規作成します。" > case_report.log

コマンドが失敗したらエラーメッセージを表示してスクリプトを終了する定番パターンです。

cp analysis.csv /backup/ || { echo "バックアップ失敗: $?" >&2; exit 1; }

!』(NOT)を使うと終了ステータスを反転できます。ディレクトリが存在しない場合に処理を行う例です。

! [ -d /tmp/reports ] && mkdir /tmp/reports && echo "ディレクトリを作成しました"
ディレクトリを作成しました

『&&』と『||』を組み合わせると、成功時・失敗時それぞれの処理を書けます。

grep "Kogami Shinya" /etc/allowed_users && echo "アクセス許可" || echo "アクセス拒否"
Kogami Shinya
アクセス許可
crime_coefficient.sh
#!/bin/bash
# 犯罪係数チェックスクリプト

LOG_FILE="/var/log/psycho_pass/case_report.log"
BACKUP_DIR="/backup/investigation"

# ログディレクトリが存在しなければ作成
[ -d "$(dirname $LOG_FILE)" ] || mkdir -p "$(dirname $LOG_FILE)"

# バックアップディレクトリ作成 → バックアップ → 結果をログに記録
mkdir -p "$BACKUP_DIR" \
  && cp "$LOG_FILE" "$BACKUP_DIR/case_report_$(date +%Y%m%d).log" \
  && echo "$(date): バックアップ成功" >> "$LOG_FILE" \
  || echo "$(date): バックアップ失敗" >> "$LOG_FILE"

概要

&&』と『||』は終了ステータス($?)に基づいて動作します。終了ステータス 0 は成功、非0(1〜255)は失敗を表します。多くのコマンドは成功時に 0、エラー時に 1 または 2 を返します。

set -e』を有効にすると、コマンドが失敗した時点でスクリプトが即座に終了します。ただし、『||』の左辺コマンドが失敗しても、『||』があるとシェルが「条件式の一部」と判断して set -e を無視します。意図せずエラーが握りつぶされることがあるため注意が必要です。

&』(シングルアンパサンド)はコマンドをバックグラウンドプロセスとして起動します。『&&』(ダブルアンパサンド)は AND 演算子です。タイプミスで混同しやすい組み合わせです。

よくあるミス

よくあるミス1: && と & の混同

&&』(AND)と『&』(バックグラウンド実行)は1文字違いで意味が全く異なります。

cp analysis.csv /backup/ & echo "完了"
完了
[1] 1234

上記は『&』を使っているため、『cp』がバックグラウンドで動きながら即座に『echo』が実行されます。コピーが完了していなくても「完了」と表示されます。『&&』を使って「コピー成功後に完了と表示」したい場合は次のように書きます。

cp analysis.csv /backup/ && echo "完了"
完了

さらに紛らわしいのが末尾に『&』を付けるパターンです。

cmd1 && cmd2 &

これは「(cmd1 && cmd2)をバックグラウンドで実行」と解釈されます。つまり cmd1 が成功したら cmd2 を実行するという AND の連結全体がバックグラウンドになります。

よくあるミス2: set -e 環境下で || を使う落とし穴

set -e』を設定したスクリプト内で『||』を使うと、左辺が失敗しても set -e によってスクリプトが終了しません(意図通り)。しかし関数呼び出しを『||』の左辺に書いた場合、関数内のエラーも set -e では捕捉されなくなります。

check.sh
#!/bin/bash
set -e

check_file() {
    cat /nonexistent/kogami_report.txt
    echo "この行は実行されるか?"
}

check_file || echo "ファイルが見つかりませんでした"
echo "スクリプト継続"

修正後は次の通りです。

bash check.sh
cat: /nonexistent/kogami_report.txt: No such file or directory
この行は実行されるか?
スクリプト継続

関数内の『cat』は失敗しているにもかかわらず、『||』があるため set -e が機能せず、関数内の次の行(echo)が実行されてしまいます。さらに echo が成功するため関数全体の終了ステータスが 0 になり、『||』の右辺(「ファイルが見つかりませんでした」)は実行されません。set -e と『||』の組み合わせは直感に反する動作をすることがあるため、十分なテストが必要です。

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