【環境構築】TypeScriptの開発環境
TypeScriptの開発環境を構築する方法を解説します。TypeScriptはJavaScriptに型システムを追加した言語で、コンパイルしてJavaScriptに変換してから実行します。
Node.js のインストール
TypeScriptを使うには、まずNode.jsが必要です。Node.jsに付属する『npm』(パッケージマネージャ)を使ってTypeScriptをインストールします。
| OS | インストール方法 |
|---|---|
| Windows | nodejs.org からインストーラーをダウンロードして実行します。LTS版を選んでください。 |
| macOS | 公式サイトのインストーラーか、Homebrew で『brew install node』を実行します。 |
node --version v20.14.0 npm --version 10.7.0
TypeScript のインストール
npm を使ってTypeScriptをグローバルにインストールします。
npm install -g typescript
インストール後、以下のコマンドでバージョンを確認します。
tsc --version Version 5.5.3
コンパイルと実行
TypeScriptは直接実行できません。『tsc』コマンドでJavaScriptにコンパイルしてから、『node』コマンドで実行します。
テキストエディタで以下の内容を『hello.ts』として保存します。
// hello.ts
const greeting: string = "Hello, TypeScript!";
console.log(greeting);
const add = (a: number, b: number): number => {
return a + b;
};
console.log("1 + 2 =", add(1, 2));
ターミナルで以下のコマンドを順に実行します。
TypeScript を JavaScript にコンパイルします。
tsc hello.ts
コンパイルで生成された hello.js を実行します。
node hello.js Hello, TypeScript! 1 + 2 = 3
コンパイルに成功すると、同じフォルダに『hello.js』ファイルが生成されます。
ts-node で直接実行する
『ts-node』を使うと、コンパイルと実行を1コマンドで行えます。学習中や動作確認に便利です。
ts-node をインストールします。
npm install -g ts-node
TypeScript ファイルを直接実行します。
ts-node hello.ts Hello, TypeScript! 1 + 2 = 3
ts-node は内部でコンパイルと実行をまとめて行うため、『tsc』→『node』の手順が不要になります。
tsconfig.json の作成(補足)
プロジェクトが大きくなってきたら、『tsconfig.json』でコンパイル設定を管理します。以下のコマンドで初期設定ファイルを生成できます。
tsc --init
主な設定項目を紹介します。
| オプション | 説明 |
|---|---|
| target | コンパイル先のJavaScriptのバージョンを指定します(例: "ES2020")。 |
| strict | 厳密な型チェックを有効にします。『true』にすると型の安全性が高まります。 |
| outDir | コンパイル後のJSファイルの出力先フォルダを指定します。 |
コマンドが見つからないとき
ターミナルで『tsc: command not found』と表示される場合は、npm のグローバルインストール先に PATH が通っていない可能性があります。以下の手順で確認・設定してください。
1. npm のグローバルインストール先を確認します
npm のグローバルインストール先を確認します。
npm config get prefix
tsc コマンドの場所を確認します。
which tsc
見つからない場合、よくあるインストール先を確認します。
ls $(npm config get prefix)/bin/tsc
2. 使用しているシェルを確認します
echo $SHELL
『/bin/zsh』と表示されたら『~/.zshrc』、『/bin/bash』と表示されたら『~/.bashrc』に設定を書きます。
3. PATH に追加します
npm のグローバルインストール先の『bin』フォルダを PATH に追加します。
macOS (zsh) の場合:
echo 'export PATH="$(npm config get prefix)/bin:$PATH"' >> ~/.zshrc source ~/.zshrc
Linux (bash) の場合:
echo 'export PATH="$(npm config get prefix)/bin:$PATH"' >> ~/.bashrc source ~/.bashrc
npx で回避する方法
PATH の設定が面倒な場合は、『npx』を使えばグローバルインストールなしで tsc を実行できます。
npx tsc hello.ts npx tsc --version
Windows の場合は「システムの詳細設定」→「環境変数」→「Path」に npm のグローバルインストール先フォルダを追加します。npm のインストール先は『npm config get prefix』で確認できます。
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