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COALESCE / NULLIF

NULL値を別の値に置き換えたり、特定の値をNULLに変換したりする関数です。NULL絡みの処理を簡潔に記述できます。

構文
-- 最初のNULLでない値を返します(標準SQL)。
SELECT COALESCE(値1, 値2, 値3, ...);

-- 2つの値が等しければNULLを、異なれば値1を返します(標準SQL)。
SELECT NULLIF(値1, 値2);

-- 値がNULLならば代替値を返します(MySQL独自)。
SELECT IFNULL(値, 代替値);
構文一覧
構文概要
COALESCE(値1, 値2, ...)引数を左から順に評価し、最初のNULLでない値を返します。すべてNULLの場合はNULLを返します。
NULLIF(値1, 値2)値1と値2が等しい場合はNULLを返し、異なる場合は値1を返します。ゼロ除算の回避などに使用します。
IFNULL(値, 代替値)値がNULLであれば代替値を、NULLでなければ値をそのまま返します(MySQL独自)。COALESCE(値, 代替値) と同義です。
サンプルコード
-- 電話番号が未登録(NULL)の場合に「未登録」と表示します。
SELECT name,
       COALESCE(phone, '未登録') AS phone
FROM members;

-- ニックネームがあればニックネームを、なければ本名を表示します。
SELECT COALESCE(nickname, name) AS display_name
FROM members;

-- discount が 0 の場合に NULL を返して集計から除外します。
SELECT AVG(NULLIF(discount, 0)) AS avg_nonzero_discount
FROM orders;

-- ゼロ除算を回避して単価あたりの売上を計算します。
SELECT product_name,
       total_sales / NULLIF(quantity, 0) AS unit_price
FROM products;

-- IFNULL でポイントが NULL のユーザーに 0 を設定します(MySQL)。
SELECT name,
       IFNULL(points, 0) AS points
FROM members;
実行結果
-- SELECT name, COALESCE(phone, '未登録') AS phone FROM members; の結果例
-- +----------+---------------+
-- | name     | phone         |
-- +----------+---------------+
-- | 田中太郎 | 090-1234-5678 |
-- | 鈴木花子 | 未登録        |
-- | 佐藤一郎 | 03-9876-5432  |
-- +----------+---------------+
データベース別の書き方

『COALESCE』と『NULLIF』は標準SQLで定義されており、MySQL・PostgreSQL・Oracle・SQL Server・SQLite で共通して使用できます。

-- 全データベース共通の構文です。
SELECT COALESCE(phone, '未登録') AS phone FROM members;
SELECT total_sales / NULLIF(quantity, 0) AS unit_price FROM products;

NULL 置換の簡略構文はデータベースごとに異なります。MySQL は『IFNULL』、Oracle は『NVL』、SQL Server は『ISNULL』を使います。

-- MySQL: IFNULL を使います。
SELECT name, IFNULL(points, 0) AS points FROM members;

-- Oracle: NVL を使います。
SELECT name, NVL(points, 0) AS points FROM members;

-- SQL Server: ISNULL を使います。
SELECT name, ISNULL(points, 0) AS points FROM members;

移植性を考慮する場合は、データベース固有の関数ではなく標準SQLの『COALESCE』を使うことを推奨します。

概要

『COALESCE』は標準SQLで定義されており、MySQLでもPostgreSQLでも動作します。引数を3つ以上指定できるため、「ニックネームがなければ本名、本名もなければ『名無し』」のような優先順位付きのフォールバック処理を一行で書けます。

『NULLIF』は主にゼロ除算の回避に使われます。例えば『total / NULLIF(count, 0)』とすることで、countが0のときにエラーではなくNULLが返るようになります。

NULLの存在確認には『IS NULL / IS NOT NULL』を、条件による値の切り替えには『CASE』を参照してください。

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