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Rust辞典

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Option<T> / Some / None

『Option<T>』は値が存在するか(『Some』)しないか(『None』)を型で表す列挙型です。Rustでは『null』の代わりに『Option』を使うことで、値が存在しない可能性を安全に扱います。

構文
// 値ありの場合はSomeで包みます。
let some_value: Option<i32> = Some(42);

// 値なしの場合はNoneを使います。
let no_value: Option<i32> = None;

// matchで値の有無を分岐します。
match option_value {
    Some(x) => println!("値は{}です。", x),
    None    => println!("値がありません。"),
}

// if letで値があるときだけ処理します。
if let Some(x) = option_value {
    println!("値は{}です。", x);
}
構文一覧
構文・バリアント概要
Some(値)値が存在することを表すバリアントです。任意の型の値を1つ保持します。
None値が存在しないことを表すバリアントです。型パラメータを持たない空のバリアントです。
match『Some(x)』と『None』の2パターンに分岐して処理します。網羅性チェックによりどちらかの漏れがあるとコンパイルエラーになります。
if let Some(x)値が『Some』の場合だけ処理するシンタックスシュガーです。『None』のときは何もしません。
while let Some(x)値が『Some』の間だけループを継続します。スタックやイテレータの処理に便利です。
サンプルコード
fn find_first_even(numbers: &[i32]) -> Option<i32> {
    for &n in numbers {
        if n % 2 == 0 {
            return Some(n); // 偶数が見つかったらSomeで返します。
        }
    }
    None // 見つからなかったらNoneを返します。
}

fn main() {
    let nums = vec![1, 3, 5, 4, 7];

    // matchで分岐します。
    match find_first_even(&nums) {
        Some(n) => println!("最初の偶数: {}", n),
        None    => println!("偶数はありませんでした。"),
    }

    // if letで値があるときだけ処理します。
    if let Some(n) = find_first_even(&nums) {
        println!("if let: {}", n);
    }

    // 空のリストに対して確認します。
    let empty: Vec<i32> = vec![];
    match find_first_even(&empty) {
        Some(n) => println!("偶数: {}", n),
        None    => println!("リストが空です。"),
    }

    // while letでスタックを空になるまで処理します。
    let mut stack = vec![Some(1), Some(2), None, Some(3)];
    while let Some(item) = stack.pop() {
        if let Some(n) = item {
            println!("スタック: {}", n);
        }
    }
}
概要

『Option<T>』はRustの標準ライブラリに定義された列挙型で、他の言語の『null』や『nil』に相当する概念を型安全に表現します。『None』の場合に値を取り出そうとするとパニックが発生するため、必ず『match』や『if let』で有無を確認してから使用してください。

関数の戻り値で「見つからないかもしれない」値を返す際に広く使われます。たとえば『HashMap::get()』や『Vec::first()』、文字列の検索系メソッドなど多くの標準ライブラリAPIが『Option』を返します。Rustでは『Option』を使うことでコンパイラが値の存在確認を強制し、NullPointerExceptionのようなランタイムエラーを防ぎます。

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