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ハッシュ.each / map / select / reject
ハッシュの各ペアを繰り返し処理したり、変換・抽出するメソッドです。配列と同様に『each』『map』『select』『reject』が使えますが、ブロック変数がキーと値の2つになります。
構文
# キーと値のペアを繰り返し処理します。
ハッシュ.each { |キー, 値| 処理 }
ハッシュ.each_pair { |キー, 値| 処理 }
# 各ペアを変換した配列を返します。
ハッシュ.map { |キー, 値| 変換後の値 }
# 条件を満たすペアだけを含むハッシュを返します。
ハッシュ.select { |キー, 値| 条件 }
ハッシュ.filter { |キー, 値| 条件 } # select の別名
# 条件を満たすペアを取り除いたハッシュを返します。
ハッシュ.reject { |キー, 値| 条件 }
メソッド一覧
| メソッド | 概要 |
|---|---|
| each { |k, v| ... } | キーと値のペアを順番に繰り返します。戻り値は元のハッシュです。 |
| each_pair { |k, v| ... } | 『each』の別名です。 |
| each_key { |k| ... } | キーだけを繰り返します。 |
| each_value { |v| ... } | 値だけを繰り返します。 |
| map { |k, v| ... } | 各ペアをブロックで変換した結果の配列を返します。 |
| select { |k, v| ... } | ブロックが『true』を返すペアだけを含む新しいハッシュを返します。 |
| reject { |k, v| ... } | ブロックが『true』を返すペアを取り除いた新しいハッシュを返します。 |
| count { |k, v| ... } | 条件を満たすペアの数を返します。引数なしの場合は全ペア数。 |
| any? { |k, v| ... } | 条件を満たすペアが1つでもあれば『true』を返します。 |
| all? { |k, v| ... } | すべてのペアが条件を満たす場合に『true』を返します。 |
サンプルコード
scores = { 太郎: 85, 花子: 92, 次郎: 68, 三郎: 77 }
# each:キーと値を順番に出力
scores.each { |name, score| puts "#{name}: #{score}点" }
# each_key / each_value
scores.each_key { |k| print "#{k} " } # 太郎 花子 次郎 三郎
puts
scores.each_value { |v| print "#{v} " } # 85 92 68 77
puts
# map:全スコアに10点加算した配列
boosted = scores.map { |name, score| [name, score + 10] }.to_h
puts boosted.inspect
# {:太郎=>95, :花子=>102, :次郎=>78, :三郎=>87}
# select:80点以上の生徒だけ抽出
passed = scores.select { |_, score| score >= 80 }
puts passed.inspect
# {:太郎=>85, :花子=>92}
# reject:低スコアを除外(selectの逆)
not_low = scores.reject { |_, score| score < 75 }
puts not_low.inspect
# {:太郎=>85, :花子=>92, :三郎=>77}
# count / any? / all?
puts scores.count { |_, s| s >= 80 } # 2(合格者数)
puts scores.any? { |_, s| s >= 90 } # true(90点以上がいるか)
puts scores.all? { |_, s| s >= 60 } # true(全員60点以上か)
概要
ハッシュに対して使う『each』『map』『select』は、配列と同様の使い心地ですが、ブロック変数がキーと値の2つになる点が異なります。ブロック変数を1つにすると、キーと値が2要素の配列として渡されます。
『map』はハッシュに対して使うと配列を返します。ハッシュのまま変換結果を受け取りたい場合は、末尾に『to_h』または『each_with_object({})』パターンを組み合わせる必要があります。Ruby 2.6以降ではtransform_values / transform_keysを使う方がより直感的です。
特定のキーが不要な場合はブロック変数に『_』(アンダースコア)を使うのが慣習です(例:『reject { |_, score| score < 75 }』)。これにより「このブロック変数は使わない」という意図が明確になります。
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