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role 属性
『role』属性はWAI-ARIAの仕様に基づき、HTML要素の役割をスクリーンリーダーなどの支援技術に伝えるための属性です。
構文
<!-- divをボタンとして機能させる -->
<div role="button" tabindex="0">送信</div>
<!-- ナビゲーション領域を明示する -->
<div role="navigation" aria-label="メインナビゲーション">
<ul>
<li><a href="/">トップ</a></li>
<li><a href="/about">について</a></li>
</ul>
</div>
主なrole値
| 値 | 概要 |
|---|---|
| button | ボタンとして機能する要素に指定します。Enterキーまたはスペースキーで操作できることをスクリーンリーダーに伝えます。 |
| navigation | ナビゲーションリンクのまとまりであることを示します。『nav』要素と同等の意味を持ちます。 |
| dialog | モーダルダイアログやポップアップであることを示します。ダイアログが開いた際にスクリーンリーダーがユーザーに通知します。 |
| alert | 重要なメッセージや警告を示します。要素が挿入されると、スクリーンリーダーが即座に読み上げます。 |
| main | ページのメインコンテンツ領域を示します。『main』要素と同等の意味を持ちます。 |
| banner | サイト全体のヘッダー領域を示します。『header』要素(body直下)と同等の意味を持ちます。 |
| complementary | メインコンテンツを補完するサイドバー等の領域を示します。『aside』要素と同等の意味を持ちます。 |
| contentinfo | 著作権情報や連絡先などのフッター情報を示します。『footer』要素(body直下)と同等の意味を持ちます。 |
サンプルコード
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>role属性サンプル</title>
<style>
[role="button"] {
display: inline-block;
padding: 8px 16px;
background: #0066cc;
color: white;
border-radius: 4px;
cursor: pointer;
}
[role="alert"] {
padding: 12px;
background: #ffe0e0;
border: 1px solid #cc0000;
border-radius: 4px;
}
[role="dialog"] {
border: 2px solid #ccc;
padding: 16px;
background: white;
border-radius: 8px;
max-width: 400px;
}
</style>
</head>
<body>
<!-- divにrole="button"を付けてボタンとして機能させる -->
<div role="button" tabindex="0" aria-pressed="false" id="myBtn">
クリックしてください
</div>
<!-- エラーメッセージにrole="alert"を指定 -->
<div role="alert" id="errorMsg" aria-live="assertive">
入力値に誤りがあります。確認してください。
</div>
<!-- モーダルダイアログにrole="dialog"を指定 -->
<div role="dialog" aria-modal="true" aria-labelledby="dialogTitle">
<h2 id="dialogTitle">確認</h2>
<p>本当に削除しますか?</p>
<div role="button" tabindex="0">はい</div>
<div role="button" tabindex="0">いいえ</div>
</div>
</body>
</html>
実行結果
視覚的にはスタイルが適用された各要素が表示されます。スクリーンリーダーを使うと、それぞれの要素がボタン・警告・ダイアログとして読み上げられます。
[クリックしてください] ← 青いボタン ┌─────────────────────────────────────┐ │ 入力値に誤りがあります。確認して... │ ← 赤い警告ボックス └─────────────────────────────────────┘ ┌──────────────────────┐ │ 確認 │ │ 本当に削除しますか? │ │ [はい] [いいえ] │ ← ダイアログ └──────────────────────┘
概要
WAI-ARIA(Web Accessibility Initiative - Accessible Rich Internet Applications)は、Webアクセシビリティを向上させるための仕様です。『role』属性はその中核をなすもので、スクリーンリーダーや音声認識ソフトなどの支援技術に対して要素の意味・役割を伝える役割を担います。
『role』属性はあくまで意味の補完であり、「ネイティブのHTMLセマンティクスを優先する」という原則があります。例えば、ボタンには『div role="button"』ではなく『button』要素を、ナビゲーションには『div role="navigation"』ではなく『nav』要素を使うのが最善です。HTMLのセマンティック要素ではカバーできないカスタムUIコンポーネントを作る場合に『role』属性を使いましょう。
『role』属性と組み合わせてよく使われるARIA属性には、ラベルを付ける『aria-label』・状態を伝える『aria-expanded』や『aria-pressed』・動的な変更を通知する『aria-live』などがあります。アクセシブルなUI実装には、これらを適切に組み合わせることが重要です。
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